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ESDについて

ESDとは

内視鏡を使った早期食道がん、早期胃がん、早期大腸がん、大腸ポリープの治療は、外科での開腹手術に比べて、患者さんへの身体的負担が軽く、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的ポリペクトミーとして、これまで広く行われてきました。
しかしスネアーと言うループ状の処置具を使用して切除するため、そのスネアーの大きさを上回るような大きな病変を一度に取ることはできず、せいぜい2センチまでの比較的小さな病変しか一括で切除することはできませんでした。
これより大きな病変になると外科で開腹手術をお願いするか、内視鏡で切除してもいくつかの断片としてしか切除できず、取り残しや再発を起したり、病理検査(顕微鏡による組織検査)が不十分なものとなり、治癒の判定(完全切除)が不確実になることもありました。

最近、日本で専用の処置具や機械が開発され、より大きな病変を内視鏡的に一括して切除することが可能となってきました。ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)と呼ばれています。

ESDでは大きな病変でも一括して取れるため、取り残しや再発の心配がなく、また病理検査での正確な診断が期待でき、従来のスネアーを使用した内視鏡的治療に比較し、より確実な治療法であると言えます。

ESDで治療可能な消化管の癌

消化管の粘膜は3層構造を持っており、癌はまず最も内側の粘膜層(1層目)の表面に発生し、大きくなるに従って粘膜下層(2層目)、筋層(3層目)に浸潤していきます。

食道癌 → 粘膜層の上部2/3までに存在する場合(図1)

胃癌 → 粘膜層(1層目)にのみ存在する場合
    (癌の種類により大きさに制限あり)(図2)

大腸癌 → 粘膜下層(2層目)に1000μm(1mm)以内の浸潤を呈する場合(図3)

上記の場合にはがんの大きさに関わらず、他部位に転移している可能性はまずないため
いくら大きくてもESDで内側から確実に切除できれば開腹手術なしに完治できます。
ESDでは筋層(3層目)を残して粘膜下層(2層目)から上を確実に切除できるためです。

ESDの施術方法

ESDでの施術は、まず薬液を病変の下に注入し、病変部の粘膜を厚くし(図4~図8)、次に病変の周囲に粘膜下層の深さで切開を加え(図9)、その切開線に沿って周囲の正常粘膜を含めて病変部を一括剥離します(図10~図13)。粘膜層(1層目)を中心に存在している病変は粘膜下層(2層目)と共に確実に切り取ることができます(図14~図15)。

日帰りESD(日帰り早期胃がん・早期大腸がん手術)

ESDではより繊細な内視鏡操作が要求されるため十分な内視鏡施術経験が必要です。三戸岡院長は従来法で、すでに大腸腫瘍を中心に数万個の腫瘍の切除を行っていますが、ESDも2003年から開始しており315症例(上部 165症例(食道・胃)、下部150症例(大腸))で行っており(2010年12月現在)多数の患者様に満足していただいています。特に大腸ESDでは三戸岡院長がFTS社と共同で世界で始めて開発した治療専用内視鏡(EC-450RD5/M)を使用しておりスムーズな施術が可能です。

ESD後の偶発症として穿孔出血が挙げられますが、穿孔は丁寧な施術を心掛ければまず起こることはなく、出血も一般的に胃で3-5%、大腸では1%以下と少なく、ESDは入院して行うのが一般的ですが、胃や大腸の場合には病変の部位や大きさにより外来で行うことも可能です(日帰りESD)。

当院では三戸岡院長が考案したハリス(釣り糸)とクリップを使用したハリスクリップ縫合閉鎖法によりESD後の粘膜欠損を確実に縫合閉鎖することが可能となり(胃では標本径3cmまで、大腸では標本径5cmまで)日帰りESDをより安全に行うことができます(動画1,2,3)。ESDは初期のがんに対する最も低侵襲で完璧な治療方法であり、日帰りでの施術は当然可能です。胃がん・大腸がんでESDが必要な患者様で、日帰りご希望の方、また特にお急ぎの方、お忙しい方、是非当院にご相談ください。

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