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内視鏡的洗浄液注入法

内視鏡的洗浄液注入法とは

大腸内視鏡検査では胃腸に残っている内容物を約2Lの腸管洗浄液を飲用して洗い流す前処置が必ず必要です。この腸管洗浄液は患者様によっては非常に飲み辛い事があります(三戸岡院長自身も全量飲用は無理で7割が限界)。このような患者様のために三戸岡院長が考案し2010年1月から行っているのが内視鏡的洗浄液注入法です。

院長がこの方法を考案したきっかけは一人の80代の女性患者様から「もう10年以上先生の大腸検査を受けているが、検査そのものはまったく苦痛がなく楽だが、前処置の洗浄液を飲むのは年をとると共に本当にしんどい!先生なんとかなりませんか?」との言葉をいただいた事です。20年以上前の勤務医時代に脳卒中で寝たきり状態で洗浄液を飲めない患者様に大腸検査をしなければならない状況があり、洗浄液を内視鏡を通して胃腸に注入し検査を完了した経験があったことを思い出しました。簡単にいえば通常検査当日の午前中に患者様ご自身でお飲みいただく腸管洗浄液を内視鏡(細径の胃カメラ)を通して軽い鎮静剤投与で寝ている間に適量を十二指腸と胃内に注入する方法です。注入後約1時間で排便が開始しクリニック内のトイレに行っていただき約3時間で排便は透明になり前処置は完了します。直接内視鏡で見ながら注入するため無理な注入にならず安全です。この80代の患者様が一例目となり現在まで約600例の患者様(2021年7月現在)に行っておりますが全員から非常に楽だったとの印象をいただいています(アンケート調査から)。この方法はどんどん進化しており、より簡便に短時間で終わる様になり大腸内視鏡診療の全行程がまったく苦痛のないものになりました

開発当初急速に洗浄液を注入することによる患者様への影響が懸念されたため注入法を行った数十例の患者様で注入前後で血液検査を行い身体への影響を調べましたが悪化したデータは認められず、むしろ9割以上の患者様で腎機能が改善していることを発見しました。この知見は現在行っている当院の医療断食開発につながっています。

強いて一つディメリットがあると言えば午前の注入で一度軽い鎮静剤投与があり、前処置完了後の大腸検査時にもう一度鎮静剤投与を受けるため、一日で2回の鎮静剤投与がありクリニックでの滞在時間が長くなる事です。前処置完了後検査開始時間まで時間がある場合は一時的に外出も可能でコーヒー、紅茶などの検査に支障のない物の飲用はOKです。この方法を使いますと前日の制限(夕食を低残渣食、朝と眠前に下剤服用)を守って朝当院に来ていただければ約6時間のクリニック滞在(たとえば午前8時30分来院、午前9時注入法開始、12時検査開始、午後1時検査終了、覚醒後午後2時から結果説明)で胃+大腸検査(治療を含む)をすべて終了しお帰りいただくことも可能です。

現在全国の多施設で似た方法が行われておりますが内視鏡的洗浄液注入法洗浄液注入のみを行うべき方法であり胃カメラ検査を同時に行うことは禁忌です。覚醒後の排便を考えると出来るだけ早く胃カメラを終わらせる必要があり拙速な不十分な胃カメラ検査になり(見落としを助長)、また洗浄液注入に加えて胃カメラの検査時間が増えることにより失禁や誤嚥など様々なリスクが増えるからです。また使用する洗浄液は体液と等浸透圧の物(ニフレック、マグコロールPなど)を使用すべきであり、これにより脱水などの副作用を最小に抑えることが可能ですこのような基本的大原則を無視した方法が全国で横行していることは嘆かわしい限りです

洗浄液を飲むことがいやで大腸検査を避けている患者様
是非当院にご連絡ください。

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内視鏡的洗浄液注入法の解説

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